■データ作成の大まかな流れは以下のようになります。(通常は上から下に向かって順に作成していきます。) 【熱通過率データ作成】

外壁や屋根、内壁などの構造を定義します。

また、ガラス窓の種類などもこのフォームで選択します。


【隣室温度条件設定】
隣室温度条件はあらかじめ標準的な非空調室に関してプリセットされていますが、特殊なものは



【庇寸法設定】
庇などがある場合、外部遮蔽寸法は、



【新規の入力データブック(プロジェクト別データ)の作成】
「物件情報一覧表」シート、「内部負荷プリセット値」シート、「系統別条件表」シート、
「各室条件一覧」シート、「各室壁体記号寸法」シートで構成される
入力データブック(プロジェクト別データ)を作成します。

最初に[物件別情報設定]フォームが表示されます。
外気条件参照地域、表紙に記入する物件名称、屋内条件番号に対する温湿度条件、最初の10系統分の系統記号などはここでセットします。

☆「物件情報一覧表」シート完了!

連続して[系統別条件表記入]フォームが表示されます。
系統ごとの空調機条件、熱源区分などはここでセットします。

☆「系統別条件表」シート完了!


次に「内部負荷プリセット値」シートを選択します。
「内部負荷プリセット値」シートは、
「各室条件一覧」シートの[室用途名称]欄に指定した値に対する内部負荷条件などを定義するシートです。
あらかじめ、「建築設備設計基準」に示されている代表的な室用途名称に対する値がセットされているため、
ほとんどの場合、編集の必要はありません。
編集したい場合は、エクセルの編集機能を使用してそのまま編集します。

☆「内部負荷プリセット値」シート完了!

次に「各室条件一覧」シートを編集します。
「各室条件一覧」シートは、部屋全体の寸法、系統区分、内部負荷条件など、壁体寸法以外のほとんどすべての条件を記入するシートです。
1行ごとに1室分のデータとなっており、1,000行までのデータを記入できます。
一覧表形式ですので、エクセルの編集機能を使用してそのまま編集します。

☆「各室条件一覧」シート完了!(最小換気回数は後で)

次に「各室壁体記号寸法」シートを編集します。
「各室壁体記号寸法」シートは、外壁、屋根、窓、内壁など記号と寸法記入するシートです。
1行ごとに1室分のデータとなっており、1,000行までのデータを記入できます。
[壁体データ記入]フォームで、効率的かつ正確に編集できます。


☆「各室壁体記号寸法」シート完了!

最後に[クイックエディット]で、「各室条件一覧」シートの[最小換気回数]欄を一気に編集します。


この操作で、指定したすべての部屋の[最小換気回数]欄が「建築設備設計基準」に従って編集され、
さらには、「各室壁体記号寸法」シートの外壁や内壁の天井高、屋根や床の寸法を一括自動編集することもできます。

☆作業完了!


■エクセル負荷計算FMxのデータ構成
実際の計算には、このほかに書籍から引用した内蔵データを使用します。 これらのデータは、エクセル負荷計算FMxが容易に認識できるよう、一部ファイルの拡張子は変更してありますが、その実態は全てエクセルのワークブックです。 基礎データファイルには、内臓部分とユーザー定義部分があります。 どちらにも「材料熱伝導率」シート(熱伝導率などの物性値のデータシート)と「ガラス窓特性」シートが含まれます。 必要な多くのデータは、エクセル負荷計算FMxに内蔵されていますので、あまり意識しなくてもよいかもしれません。 これをもとに、熱通過率データファイルを作成します。 この熱通過率データファイルは、複数の入力データブック(プロジェクト別データ)で使用できる準汎用データです。 この熱通過率データファイルには、 「熱通過率データ」シート、「非空調室温度」シート、「外部遮蔽」シートが含まれます。 最下位にある入力データブック(プロジェクト別データ)は、拡張子はそのままのエクセルワークブック形式です。 入力データブックには、 「物件情報一覧表」シート、「内部負荷プリセット値」シート、「系統別条件表」シート、
「各室条件一覧」シート、「各室壁体記号寸法」シートが含まれます。